KStars 3.5.0 on Ubuntu 20.04 LTS

これまで Linux 環境は Ubuntu 18.04.4 LTS 上で KStars KStars 3.4.1 を稼働させていましたが、 KStars 3.5.0 がリリースされましたので、ベースを Ubuntu 20.04 LTS にRelease Up して KStars KStars 3.5.0の 稼働確認をしました。 Ubuntu 20.04 は Raspberry Pi 3B or 4B でも稼働するので問題なければ、StellarMate をやめてすべて 同じ環境にすることができます。

Release Up は非常に簡単で、Ubuntu 18.04.4 LTS 上でSoftware Update 機能を使用して Upgrade すると Ubuntu および KStars 両方とも Release Up することが可能です。

稼働確認ですが、Plate Solving も PHD2による AutoGuide も特に問題ありませんでした。ついでに 南側に傾いたM42 に GoTo させ、 Median Flip が正常に機能するか確認してみましたが問題ないようです。 

今回のテストの結果により、今後すべての環境を順番にKStars 3.5.0 に Release Up していこうと思います。

Ha フィルターで 600 sec の画像と L画像とし L フィルターで 60sec 撮影した画像を RGB画像とし、LRGB合成した結果の画像です。

12/7/2020 3:10 – 12/7/2020 4:17 M42, CFP200 + TS-Optics NEWTON Coma Corrector (0℃), 赤道儀 G11+OnStep+Linux版 KStars, ASI294MC, Gain 300、IDAS Nebula Booster NB1フィルター、L 60 sec x 20枚、Ha 600 sec x 5枚、Flat補正、SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング、撮影場所:自宅のベランダ

2020年12月8日 & 2020年12月11日 追記

OnStep のマウントの場合は特に問題なく動作したのですが、本日 MacOS や Raspberry Pi 4Bを使用して KStars 3.5.0 をテストしたところ、 EQMOD のマウントを使用した場合に、Idle 状態から Tracking に変更できない問題に遭遇しました。理由は Dome が Unpark になっていないということのようです。ところが EQMODの場合は Dome が表示されないので袋小路に入ってしまいました。結局みつけた Workaround は構成時に Dome Sumilator を追加しておくと Dome が表示されるので Unpark に設定できるようになるという落ちでした。

さらにテストを実施した結果、上記の Dome 件 は 私のユーザーエラーと判明しました。EQMOD のマウントをテストした際、OnStep の構成を EQMOD に変更してテストしたのが間違いでした。新たに EQMOD のマウントを構成し起動すると Dome のアイコンは表示されませんが、 問題なく Idle <-> Tracking 間で Status を変更できます。おそらく既存の構成ファイルを変更し再利用したのが誤りのようです。

NGC2903 (しし座 棒渦巻銀河) – 3度目の挑戦

9月~10月に比べ11月は天候が回復し、撮影チャンスが増えてきました。ところが天候が回復すると、機器の機嫌が悪くなるという状況に遭遇しています。珍しく早起きし (0時 起床) 撮影準備を始めたのですがガイドカメラ (ASI120MM mini) が認識されません。問題判別をしていくとどうもカメラに付属している Type-C USB2.0 ケーブルが怪しいところまでたどり着きました。Type-C- USB2.0の予備がないので、とりあえず Microsoft surface Go で使用している Type-C-USB変換コネクターと USB オス-オスケーブルで代用しなんとか接続できました。

今回 NGC2903 は3度目ですが、月明かりがなくオートガイドも安定していたので今までの中で一番よく写っています。といっても渋谷から 20Km しか離れていない郊外の住宅地なのでなかなか厳しい環境です。

11/17/2020 1:17 – 11/17/2020 4:47 NGC2903, CFP200 + TS-Optics NEWTON Coma Corrector (0℃), 赤道儀 G11+OnStep+Linux版 KStars, ATIK383L、Baader LRGB 36mmフィルター、L – 300 sec x 20枚、R – 300 sec x 5枚 G – 300 sec x 5枚、B – 300 sec x 5枚、Flat補正 (2.0sec x 10枚)、SIで LRGB 合成、デジタル現像後、階調補正、トリミング、Topaz DeNoise AI処理、 撮影場所:自宅のベランダ

トラベル 自動導入システム (備忘録)

コロナ禍で出かけるにはなかなか難しい今日この頃ですが、9月頃にゃあさんが「自動導入撮影セットの持ち歩き重量6kgは重いのか軽いのか」というお題で興味深い考察をされています。私も手持ちの機器でトラベル 自動導入システムを組んで試してみました。

  • 撮影システム : FMA180+レデューサー (f/180mm)+ASI294MC
  • ガイドシステム: QHY5II + TAMRON f/75mm F3.9 Cマウントレンズ
  • Mount:AZ-GTi 赤道儀モード + スカイメモS用の微動雲台+Velbon 433II 三脚

上記システム (バランスウェイトなし) の合計重量はちょうど 5.0 kgです。 1.0kg バランスウェイトを追加する予定なので 6.0 kg で簡易赤道儀が出来上がります。

1.制御システムは Linux 版 Ekos+KStars です。まず AZ-GTi 内蔵の WiFi と接続します。私の場合、SSIDは SynScan_bocb です。

2.INDIの構成は、 Mount : EQMod Mount、Primary Camera: ZWOCCD、Guide Camera : QHYCCD です。Mountは Ethernet Address : 192.168.4.1、Port : 11880、 Connection Type : UDP で接続します 。    

3. Plate Solving および PHD2の設定

KStars を使用してマウントを Tracking モードにし、GoTo 機能を使用して対象物に移動します。 KStars の Plate Solving を使用して対象物が中心になるように位置を補正します。

PHD2の構成はQHYCCD の場合はINDIカメラを指定します。(ZWOの場合は検出されるので検出された機種を選択)、マウントはINDIマウントを選択します。

4. オートガイドの実施

三脚は大雑把に設置した上に、バランスが完全ではないのでオートガイドは荒れていますがオートガイドは問題なく動作しました。Linix版 Ekos+KStars は StickPCRaspberryPI4 上で稼働するのでシステムも軽量ですから電車やバス移動も可能です。総重量 6.0 kg 程度でオートガイドまで可能であれば十分ではないでしょうか?

しし座の三つ子銀河

すぐ近くに三日月があるのですが、前から撮影してみたかった「しし座の三つ子銀河」に挑戦してみました。自宅からなのでQualityは知れているのですが、画角を確認するには良い題材です。

KStars で GoTo & Plate Solving を実施した後、CCDシミュレーション を使用するとどのような角度で撮影されるかわかりますので非常に便利です。

11/11/2020 3:32 – 11/11/2020 5:05 M65 (右上)、M66 (右下)、NGC3628 (左), CFP200 + TS-Optics NEWTON Coma Corrector (0℃), 赤道儀 G11+OnStep+Linux版 KStars, ATIK383L、Baader LRGB 36mmフィルター、L – 180 sec x 10枚、R – 180 sec x 5枚 G – 180 sec x 5枚、B – 180 sec x 5枚、Flat補正 (1.5sec x 10枚)、SIで LRGB 合成、デジタル現像後、階調補正、トリミング、Topaz DeNoise AI処理、 撮影場所:自宅のベランダ

NGC2903 by ATIK383L (冷却 Mono CCD)

昨日に続き NGC2903 (しし座 棒渦巻銀河) です。やはり月明りが厳しいので最近ほとんど出番のなかった ATIK383L (冷却 Mono CCD) で試してみることにしました。 INDI は ATIK の CCD もサポートしてくれているので 2013 年に購入した ATIK 383L も問題なく使用することが可能です。当然 モノクロームのCCDカメラなので、フィルターホイールとの併用となり撮影時間も長くなります。

時間はかかりましたがASI294MC よりディテール部分はよく写っています。久しぶりなのでまだまだ改善余地がありそうなので、しばらく ATIK383L+FFW で色々試してみようと思います。

11/5/2020 3:52 – 11/5/2020 5:25 NGC2903, CFP200 + TS-Optics NEWTON Coma Corrector (0℃), 赤道儀 G11+OnStep+Linux版 KStars, ATIK383L、Baader LRGB 36mmフィルター、L – 300 sec x 10枚、R – 300 sec x 3枚 G – 300 sec x 3枚、B – 300 sec x 2枚、Flat補正 (2.0sec x 10枚)、SIで LRGB 合成、デジタル現像後、階調補正、トリミング、Topaz DeNoise AI処理、 撮影場所:自宅のベランダ

NGC2903 (しし座 棒渦巻銀河)

2時ごろ起床するとまだ雲はあったのですが、天気予報を信じて撮影の準備を開始しました。ところが誤って常設の赤道儀のピラーをずらしてしまい極軸合わせのやり直しです。我が家のベランダの簡易観測所は北極星が見えないので PHD2 ドリフト法による極軸調整を実施しています。結局2時間ぐらい無駄にして4時ごろからようやく撮影を開始することができました。この時刻で鏡筒が観測所の壁に衝突しないで撮影できる対象物は限られていますので、まだ撮影したことがない NGC2903 (棒渦巻銀河) を試してみることにしました。 

撮影自体は順調だったのですが、視野の回転ズレが発生して星が若干ながれています。月明りの下でなんとか写ってくれました。

11/4/2020 4:11 – 11/4/2020 5:08 NGC2903, CFP200 + TS-Optics NEWTON Coma Corrector (0℃), 赤道儀 G11+OnStep+Linux版 KStars, ASI294MC, Gain 120、IDAS Nebula Booster NB1フィルター、300 sec x 10枚、Flat補正なし、SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング、Topaz DeNoise AI処理、 撮影場所:自宅のベランダ

ハロウィン&満月の NGC2392

満月ですが明け方4時ぐらいだとそれほど明るくはありません。しかし日の出時間との競争にになります。鏡筒を載せ替える時間がないので赤道儀に搭載したままの μ-210 に 0.67x レデューサーを装着して f/1640mm で NGC2392 (エスキモー星雲) を狙ってみました。

PlateSolving や PHD2 による AutoGuide は安定していたと思うのですが、 実際撮影した NGC2392 (エスキモー星雲) は若干流れ気味でした。おそらく焦点を合わせるためにドローチューブを最大に引き出したので光軸からずれてしまったようです。次回もう少し調整してから再挑戦です。

11/1/2020 4:07 – 11/1/2020 4:21 NGC2392, μ-210 + 0.67x レデューサー, 赤道儀 Losmandy G11 +OnStep+Linux版 KStars, ASI294MC, Gain 120、IDAS NB1フィルター、90 sec x 10枚、Flat補正なし、SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング 撮影場所:自宅のベランダ

晴れたのでやっと火星を撮影

晴れたので火星を撮影したのですが、大気の安定度が悪く撮影中は常にゴムまりのようにはねていました。火星がどこかに行ってしまわないようにPHD2でオートガイドし常に中心に静止るようにしていましたが、実際撮影した動画はかなりブレブレの状態。次回また再挑戦ですね。

10/24/2020 22:29 TAKAHASHI μ-210 , 赤道儀 G11+Windows PHD2, ASI385MC, IR CUT フィルター、 TeleVue BinoVue 2x合焦レンズ にて拡大, Windows10 SharpCap 3.2 (64Bit) 1024×768, シャッタースピード 10.0ms, Gain 250, 3000 フレーム をAVI で Quick Capture 後 上位30%の品質の画像を Autostakkert3 にてスタッキング , 撮影場所:自宅のベランダ

2020年10月25日 追記

昨日に続き火星です。昨日より大気は安定していたので、画質は改善されましたがまだまだですね。

 

10/25/2020 20:36 TAKAHASHI μ-210 , 赤道儀 G11+Windows PHD2, ASI385MC, IR CUT フィルター、 TeleVue BinoVue 2x合焦レンズ にて拡大, Windows10 SharpCap 3.2 (64Bit) 1024×768, シャッタースピード 10.0ms, Gain 250, 3000 フレーム をAVI で Quick Capture 後 上位30%の品質の画像を Autostakkert3 にてスタッキング , 撮影場所:自宅のベランダ

GPD w/ OnStep の 検証

今年の10月は天候が悪く、ようやく完成した OnStep の Controller の検証が全くできません。 昨日も事前の天気予報ではあまり良くなかったのですが、ベランダから外をみると、少し雲が残っているものの最近では珍しく晴れています。本来なら新月に近いので主力機で撮影という事になるのですが、どうしても OnStep の Controller の検証をしたかったので、検証を優先させました。

この手順 に沿って Android 上の OnStep Controller2 の操作および Linux 上の KStars の操作を実施し、M31 をTarget に GoTo機能および Plate Solving を実施。問題なく正常に完了しました。

撮影準備のために PHD2 を起動するとDEC側がおかしな動きをしています。PHD2自体は機能しているようなので、DEC側のモーターの調整がまだまだ不十分で調整が必要だという事でしょう。新月に近いので自宅のベランダでも 30sec で形がM31の全景が十分判別できるくらいに写っています。

この時間、 M31 は天頂に近い位置です。もう少し緯度が低い対象物で試してみるために Aldebaran で検証してみました。 GoTo機能および Plate Solving を実施し、問題なく正常に完了しました。

PHD2 使用時の DEC モーターの動きは天頂に近い M31 よりは落ち着いていますが、とても満足できるレベルではありません。

今回の OnStep Controller の検証では PHD2 使用時の DEC 側のモーターの動作以外は概ね正常に動作していることが判明し安心しました。あと一歩で完成です。

10/18/2020 21:30 – 10/18/2020 21:40 M31, FS-60C+BORG7885 Reducer, 赤道儀 Vixen GDP+OnStep+Linux版 KStars, ASI294MC, Gain 300、フィルターなし、60 sec x 10枚、Flat補正なし、SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング 撮影場所:自宅のベランダ

2020年10月21日 追記

DEC側のモーターの調整を行ったのですが、PHD2によるガイドは劇的な改善は見られません。よくよく考えたらGPD赤道儀自体、正確な極軸合わせなしに設置したことに気が付き、それならばガイドのインターバルを短くしてみればその間のズレは小さくなるので改善するのではと考えて0.5秒にしてみると満足できるレベルに収まりました。これで2ケ月にわたる自作 OnStep Controller のProjectは無事に完了です。

10/21/2020 2:29 – 10/21/2020 2:35 M42, FS-60C+BORG7885 Reducer, 赤道儀 Vixen GDP+OnStep+Linux版 KStars, ASI294MC, Gain 300、フィルターなし、30 sec x 10枚、Flat補正なし、SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング 撮影場所:自宅のベランダ

GPD with OnStep

2020年8月末に OnStep Controller の製作 を開始し9月22日に Controller を完成させ、本日 Vixen GPD 赤道儀に装着しました。GPD を選択した理由は 2軸モーターの MT-1 と Nema17 ステッピングモーター が簡単に交換できるというのが理由です。OnStep 化 により Android 上の OnStep Controller2 アプリ から WiFi 経由で GDP を制御できます。

また OnStep のUSBシリアルインターフェース と  Linux 上 あるいは MacOSX 上の KStars + Ekos と OnStep Controller の USBシリアルインターフェース を接続すればPC からも制御できます。私の場合 Stick PC から制御しテストを行っていますが、Stick PC だと USBの電力が十分でないのでPower Supply型のUSBHub (エレコム USB2.0 ハブ U2H-AN4SBK) を使用して機器を接続しています。

今回の作業で一番嬉しいことは、いままで苦手だった半田付けの スキルが著しく向上したことです \(^o^ )/

ステッピングモーター側 プーリー : GT2 、20歯 、穴径:5mm
GPD 赤道儀側 プーリー : GT2 、 40歯 、穴径:5mm (6mm に拡張)
タイミングベルト : タイプ:標準 ベルト幅:6.4mm 材質 : クロロプレンゴム

(注: 正確な長さが不明だったので、長めのタイミングベルトを購入しハサミでカットし円形ベルトになるようにホッチキスで繋いでいます。これはあくまでも一時的措置で、正確な長さが決定したら発注する予定)

2020年10月3日 追記

ものたろうで 三ツ星タイミングベルト MXL形、ベルト幅 6.4mm 、長さ 86mm を購入し RA および DEC 両方に装着しました。

操作手順

Android 端末側

  1. WiFi で ONSTEP に接続
  2. Android 上の OnStep Controller2 で Observing Sites の選択 (GMT-9 *注)
  3. Goto Speed の選択 (x1.0)
  4. Limit の設定 (Overhead 90, Horizon -10, Median E +30, Median W +30)
  5. Initialize/Park -> Date/Time の 設定
  6. Initialize/Park -> Start Align で 1 Point Alighment を実施 (Alighmentはスキップ可能、ただしその場合は 7. Tracking を開始したのち、Bright Starで位置補正を実施する)
  7. Tracking Start を選択しBright Starで位置補正を実施 (Alignment を実施すると自動的に Track になるのでAlignmentを実施したときはこの作業は不要)

(*注) なぜか GMT-9 として設定しておかないと 5. Initialize/Park -> Date/Time の 設定際に正しい日本時間 (GMT+9) に設定されない

Linux 端末側

  1. Ekos をStart
  2. Mount をStart (Android 端末で設定した状態と同じ状態)
  3. 以下 通常の KStars の操作を実施 (GoTo機能 や Plate Solving にて対象物を中心に配置、PHD2のAutoGuideの準備、撮影の開始 等々)

ステッピングモーターに関して、STEPPERONLINE は電流調整を何度も行ったのですが、時々片方のモーターに脱調が発生しました。ところがORIENTAL MOTOR の方は常にRA および DEC ともに安定していましたので高価ですがORIENTAL MOTOR をお勧めします。

今回 のりきゅうさんから3枚の基板を分けてもらったのですが、1枚目は WiFiモジュールが正常に動作しなくて失敗しましたが、残りの2枚は正常稼働しています。ステッピングモーターに関して、もちろんここまでたどり着けたのはインターネットに様々な情報を共有していただいている多くの方々の情報のおかげです。ありがとうございました。