StellarMate による自動導入

2016年に Stick PC を使用してEQDirect にて自動導入を可能にし、2018年に iOS タブレットまたは Android タブレットを使用して SynScan WiFi Sky Safariによる自動導入 が可能となるように拡張してきました。2018年10月ごろ、 にゃあさん の 「StellarMate OS」の記事を読んで面白そうだったので Amazon でRaspberry Pi 3 Model b+ を購入し、 StellarMate を導入したのですが、本日までそのままにしていました。

切り替えSwitch PC1  StickPC PC2 Raspberry Pi  に設定してあります

過去の仕事で DOS, Windows, OS2 上で開発の経験はあるのですが、Linux は苦手で (特に vi エディターが慣れなくていい思い出がない) どうしても後回しになってしまします。 最近は日中は晴れている日もあるのですが、夜には曇りまたは雨の日が多く撮影のほうは全く進まないので、中断していたStellarMate による自動導入のセットアップを再開してみました。

1. StellarMate は Kenko New SkyExplorer SE II の SynScan WiFi に接続しておく
2. Tools->Devices -> Device Manager を選択する
3. Continue を選択し次の画面を表示する
4. Device として EQMOD を選択する
5. SynScan WiFi のConnection 情報を設定する。 IP アドレスは 192.168.4.1 ポート番号は 11880
6. KStars のTools -> Ekos の画面を表示させる
7.Profile の設定のために Edit (ペンのアイコン) を呼び出す。
8.今回は自動導入の設定が目的なので Mount に EQMOD を設定しそれ以外はSimulatorを設定しておく
9. 開始アイコン (Start) によりマウントの接続する
10. 接続が正常に行われると、撮影アイコン、フォーカスアイコン、ガイドアイコン、マウントアイコン等が追加で表示される。 Mountの画面でMount Control を選択するとマウントの移動、アライメント実施、自動導入(GoTo) に便利なMount Controlのパネルが常時される
11. Mount Control のパネルのTargetに、アライメント実施の対象物を設定する
12.例として Target に Polaris を選択し、Mount Controlを使用して、実際の北極星の位置を補正しSyncするとアライメントが完了する
13. 次にTagetで対象物を選択し GoTo すると導入が完了する。

2019年6月27日 追記

引き続き天気が悪いのでPHD2の設定を行いました。

14. Kstars の Profile の Guiding に PHD2 を指定する
15. Guide Camera としてQHY5IIを使用しているので、Driverも QHYCCD を指定しておく
16. PHD2 の Profile には INDIに接続された QHY5II を指定し、Mountは On-Camera を指定したのち、すべてを接続する (Connect All)。
17. PHD2 の設定パラメーターはWindows版と同じものを指定する。Dark やBad pixel の作成方法もはWindows版と同じ

という風に室内で仮想テストを行ってみましたが、実際の環境ではどうなるでしょうか?

M16 (わし星雲)

Off-Axis Guider のテストを兼ねて M16 (わし星雲) をナローバンドフィルター(Hα、OIII, SII) で撮影してみました。 問題なくガイド星も見つかりPHD2によるオートガイドも正常に稼働したのですが、なぜか時々ガイドが乱れる挙動があり、これまでの 200mm のガイド鏡を使用したほうが安定しているように思います。 Off-Axis Guider のばあい焦点距離が 200mm -> 800mm と大幅に長くなるので、 鏡筒のバランスもより厳密にとる必要があるのでしょうか? 

このブログを書いてる現在の簡易観測所内の温度は 摂氏32.0 、日中の最高温度は 摂氏34.8 だったようです。鏡筒にカメラを装着したままなので、多少不安なのですが撮影を効率的に進めるためにはしょうがないですね。摂氏40度を超えるようだと、撤収したほうが無難だと思います。

ナローバンドの撮影は露出時間を長くとる必要があるので、撮影できた枚数が少ないうえに、ガイドが安定しなかったので星像が丸くありません。 さらにわし星雲にある「創造の柱」はショボイ写りでしたが、 次回再挑戦です。

Hα画像 : 6/6/2019 1:45-6/6/2019 3:00 M16 (わし星雲) , CFP200 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294MC, Hα 7nm 、900 sec (1×1ビニング) x 5枚コンポジット, 感度 300、SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング , 撮影場所:自宅のベランダ

OIII画像 : 6/6/2019 3:00-6/6/2019 3:20 M16 (わし星雲), CFP200 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294MC, OIII 、600 sec (1×1ビニング) x 2枚コンポジット, 感度 300

SII画像 : 6/6/2019 3:20-6/6/2019 3:40 M16 (わし星雲) , CFP200 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294MC, SII 、600 sec (1×1ビニング) x 2枚コンポジット, 感度 300

IC5067 (ペリカン星雲)

30度越えの天候はまさに夏が来たという感じですが、湿度が低いので過ごしやすい毎日です。この時期は簡易ベランダ観測所から撮影可能な銀河がないので、散光星雲である IC5067 (ペリカン星雲) を撮影しました。本来なら NGC 7000 (北アメリカ星雲) と一緒に撮影するほうが良いのですが、焦点距離 800mm では無理なので ペリカン星雲のみです。左側の画像は Hα 7nm 、右側の画像は SAO合成 です。合計 135分 の露出時間ですが、画質からするとまだまだ枚数が足りないようです。一晩で撮影可能な時間は2-3時間なので何日か続けて撮影して時間を稼ぐ方法しかないと思いますが、天候のことを考えるとそれはそれで大変です。

Hα画像 : 5/26/2019 1:00-5/26/2019 2:30 IC5067 (ペリカン星雲) , CFP200 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294MC, Hα 7nm 、900 sec (1×1ビニング) x 5枚コンポジット, 感度 300、SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング , 撮影場所:自宅のベランダ

OIII画像 : 5/26/2019 2:30-5/26/2019 3:00 IC5067 (ペリカン星雲) , CFP200 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294MC, OIII 、600 sec (1×1ビニング) x 3枚コンポジット, 感度 300

SII画像 : 5/26/2019 3:00-5/26/2019 3:30 IC5067 (ペリカン星雲) , CFP200 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294MC, SII 、600 sec (1×1ビニング) x 3枚コンポジット, 感度 300

風も弱くガイドは安定していました。

2019年5月27日 追記

今朝も晴れていましたので追加でペリカン星雲を撮影しコンポジットの枚数を増やしてみました。鏡筒のバランスをとるためにカメラを180度回転させたので冷却CMOSカメラのアンプノイズの位置が反対側になってしまいましたので、コンポジットすると2ヶ所になっていまい画質的には残念な結果となってしまいましたが、枚数を増やすと明らかにS/N比がよくなることは検証できました。昨日の135分の撮影に加え本日の150分の撮影で合計285分の撮影時間になります。

2019年5月27日 撮影情報

Hα画像 : 5/27/2019 1:30-5/27/2019 2:45 IC5067 (ペリカン星雲) , CFP200 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294MC, Hα 7nm 、900 sec (1×1ビニング) x 6枚, 感度 300、SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング , 撮影場所:自宅のベランダ

OIII画像 : 5/27/2019 2:45-5/27/2019 3:15 IC5067 (ペリカン星雲) , CFP200 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294MC, OIII 、600 sec (1×1ビニング) x 3枚, 感度 300

SII画像 : 5/27/2019 3:15-5/27/2019 3:45 IC5067 (ペリカン星雲) , CFP200 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294MC, SII 、600 sec (1×1ビニング) x 3枚, 感度 300

Kenkoスターリーナイト フィルター (続き)

天候が安定しない日が続いていましたが、ようやく晴れたのでKenkoスターリーナイト フィルターを装着し撮影してみました。L画像を撮影後、R画像とB画像の撮影を始めたのですが、4時前には空が明るくなり始めRGB画像は撮影できなかったので、2019年4月3日の画像 を使用して LRGB 合成してあります。 Kenkoスターリーナイト フィルターの評価ですが、対象物が銀河ではないので赤外領域の感度の評価はできないのですが、露出時間 180sec でも写ってくれるのでIDAS LPS-V3 使用時に比べて撮影時間は短くて済むのがメリットかもしれません。

5/24/2019 2:30-5/10/2019 3:30 亜鈴状星雲 (M27) , CFP200 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ATIK383L, クリアーフィルター、180 sec (1×1ビニング) x 10枚コンポジット, SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング , 撮影場所:自宅のベランダ

湿度も低く風も微風だったのでオートガイドは安定していました。残念な点はもう少し厳密にフォーカスを合わせておけばよかったかなと反省しています。

Kenkoスターリーナイト フィルター

光害地での撮影の際のカラーバランスの改善のために、 Kenkoスターリーナイト を購入しました。カメラレンズ用のフィルターなので48mm径は販売されていませんので、MARUMIの48mm-49mm 変換アダプターと 49mm-48mm 変換アダプターを使用しサンドイッチ方式で装着してみました。Baader MPCC3 までのバックフォーカスは 55mm してあります。L画像用のフィルターも Baader UV/IR/CUTフィルターからクリアーフィルターに交換してあります。これで 700nm あたりの赤外領域も透過してくれるはずですが、問題はATIK 383Lの感度です。光害かぶりを押さえて露出時間を延ばすことができれば画質の改善が期待できるのでは?ともくろんでします。残念ながら月明りと最近の天候のせいで効果を検証できるのは2週間後ぐらい後になりそうです。

MARUMI 変換アダプターを使用し2インチスレーブに装着、 Kenkoスターリーナイト 49mm は2インチスレーブには挿入できないのでストッパーよりカメラ側に装着してあります

NGC 6946 (渦巻銀河) by CFP200 with ASI294MC Pro

KAF8300 の CCD素子は赤外領域の感度が低いということで、全帯域の感度が高い ASI294MC Pro を使用して再々度テストしてみした。

最初は光害地なのでこれまで通り、一般的な光害カットフィルターである LPR-Nフィルターを装着した状態で撮影した画像です。ASI294MC Pro はカラーカメラではありますが、ATIK383 に比べ感度が高いので 180 sec の露出時間でも 十分写ります 。もちろん GS200RC+x0.75 RD の F6.3 から CFP200 の F4.0 と明るくなった影響も大きいのですが・・・

5/8/2019 2:00-5/8/2019 2:40 渦巻銀河 (NGC6946) , CFP200 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294MC, LPR-N 使用、180 sec (1×1ビニング) x 7枚コンポジット, 感度 300、SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング , 撮影場所:自宅のベランダ

次にフィルターを外し撮影しました。ASI294MC ProはARフィルターのみなので全帯域の光を透過させます。この場合露出時間はさらに短くなって 100 sec が最適でした。 このテスト結果から言えることは、銀河のような対象物で 700nm 以上の赤外領域を生かすには、フィルターをしないで光害かぶりで飽和する少し手前の露出時間で撮影したほうがディテイルまでよく写るということのようです。このテストは Kさんを始め天体撮影の道の専門家の皆さんからのアドバイスによるものです。アドバイスをいただいた方々に感謝いたします。

ガイドエラーのため星像が流れていますが、テストの主目的ではないので見なかったことにしてください  (^_^;)

5/8/2019 3:00-5/8/2019 3:30 渦巻銀河 (NGC6946) , CFP200 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294MC, フィルターなし、100 sec (1×1ビニング) x 8枚コンポジット, 感度 300、SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング , 撮影場所:自宅のベランダ

2019年5月10日 追記

横浜市北部から北東方向はちょうど東京方面のため悪条件です。明らかに南西方向区比べ明るいのがはっきりわかります。今夜は5月8日よりもさらに明るく、露出時間 90 sec でも飽和してしまうので感度を250に落として撮影しました。画質の向上 を目指していたので、30枚撮影しコンポジットした結果です。我が家ではこれが限界かなという感じです。

今回も ガイドエラーのため星像が流れていますが、テストの主目的ではないので見なかったことにしてください  (^_^;)

5/10/2019 2:30-5/10/2019 3:30 渦巻銀河 (NGC6946) , CFP200 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294MC, フィルターなし、90 sec (1×1ビニング) x 30枚コンポジット, 感度 250、SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング , 撮影場所:自宅のベランダ

NGC 6946 (渦巻銀河) by GS200RC (続き)

毎日が日曜日の私にとって、連休だからと言って普段と変わりはないのですが、今年の連休は天候が良くないなのが残念です。昨日立川の昭和記念公園からの帰り突然の豪雨で大変でした。関東では雹 (ひょう) が降ったところもあるそうです。夜も期待できないなぁと思っていましたが、久しぶりに雲のない夜空になり中断していた NGC 6946 の撮影ができました。湿度が高く鏡筒はびしょびしょに濡れていたので、フードがないと鏡まで濡れていたと思います。L画像を撮影したところで空が明るくなり始めたので、急いで薄明フラット を撮影して終了しました。今回は自宅での露出時間の限度を探るために 600 sec にしてみました。 IDAS LPS-V3 フィルターを使用すると 600 sec は問題ないようです。かぶりがない状態であれば、10分ぐらいの露出時間のほうが画質は良くなるようです。やはり 4月28日に撮影した時よりも画質が改善しました。次回は IDAS LPS-V3 を外して実験してみようと思います。 (補足: IDAS LPS-V3 は現行版の IDAS LPS-V4 に比べ赤外領域がカットされていないバージョンです)

5/5/2019 2:00-5/5/2019 4:00 渦巻銀河 (NGC6946) , GS200RC + 笠井 0.75x レデューサー (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ATIK383L, IDAS LPS-V3 使用、 L画像 600 sec (1×1ビニング) x 6枚コンポジット, SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング , 撮影場所:自宅のベランダ

今回はR画像、B画像を取得する時間がなかったので、4月28日のRGB画像を借用してLRGB合成してしてみました。

2019年5月6日 追記

2日連続で晴れましたので、 IDAS LPS-V3 フィルター なしで撮影しました。Baader L フィルターは IR がカットされるので期待した赤外部に関しては
IDAS LPS-V3 フィルター 装着時と変わらいようです。逆にナトリウム、Hg, LED からの光の影響のためL画像はしょぼい画質となってしましまい、逆効果のようです。所期の目的を達成するためには Baader クリアー・ フィルター (赤外部も透過) + IDAS LPS-V3 フィルター が最強のように思ます。もしくは ATIK383 (フィルターなし) + IDAS LPS-V3 フィルター でMono画像を撮影し、ASI294MCで別撮りした画像とLRGB合成する方法が考えられるのですがカメラの交換が面倒なので一長一短です。

2013年 ATIK 383を購入した際、岡野さんの「冷却CCDカメラ・テクニック講座」 を読みながら撮影を始めたのですが、理解不足と時間不足で中断しておりました。今回 CCDママさんからのアドバイスもあり、再度 冷却CCDカメラ・テクニック講座 を勉強しながらいろいろ試したので、以前は理解できなかった部分が多少わかるようになってきました。 CCDママさん、アドバイスをありがとうございました。m(_ _)m

5/6/2019 2:00-5/6/2019 4:00 渦巻銀河 (NGC6946) , GS200RC + 笠井 0.75x レデューサー (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ATIK383L, Baader フィルター 使用、 L画像 600 sec (1×1ビニング) x 6枚コンポジット, SIでデジタル現像後、階調補正、トリミング , 撮影場所:自宅のベランダ

同時にR画像とB画像も撮影したので、LRLG合成のの画像です。カラーバランスはむつかしいですね。次回は最適なカラーバランスの撮影方法の勉強です。

R画像 450 sec (2×2ビニング) x 3枚コンポジット, B画像 450 sec (2×2ビニング) x 3枚コンポジット SIでデジタル現像後、階調補正、LRLB合成、トリミング , 撮影場所:自宅のベランダ