All Sky Plate Solver & StellaNavigator 10

暖かくなって過ごしやすいのですが、月が明るいうえに天候はあまり良くないので、天体撮影はあきらめ All Sky Plate Solver を試してみました。通常使用している赤道儀はマニュアル導入仕様だし、カメラ制御もに関しても MaxIM DL を使用していないのですが、StellaNavigator 10と連携出来たら便利だと思ったのが動機です。 下記の手順はマニュアルのステップがいくつかありますが、 StellaNavigator 10 の画面上に撮影した位置と傾きを表示することができるので、慣れれば意外と便利かもしれません。

All Sky Plate Solver の導入

All Sky Plate Solver は こちらのサイトの下方に記載されている Download ボタンを押して install.exe を入手します。

導入は install.exe を実行しダイアログに従って導入を進めます。重要なステップに index installation wizard があります。これはPlate Solverに必要なIndex情報を設定するステップするですが、使用する望遠鏡の焦点距離およびCCD/CMOS 素子の情報をもとに必要なindex情報を導入する必要があります。 

現在使用頻度の高い望遠鏡と撮影機器の情報は上記の通りなので、これらの情報をもとにindex情報を導入しました。index情報のサイズは大きいので導入にはかなり時間がかかります。下記はFOV が0.7°から42°までカバーできる index を導入した結果です。

導入が完了したら Help menu にある Check for update の機能を使用して最新版にします。1.4.5.11 – Daily build Apr 2, 2016 が現時点で最新版のようです。 

All Sky Plate Solver の設定

導入が完了したら All sky plate solver を起動し Plate solver の設定とLocationの設定を行います。以上で設定は完了です。

今回はCFP200とATIK 383L の設定をしてあります。

Plate Solver の実施

今回は実験なので2月20日 5時56分34秒 に撮影したM57のL画像を使用します

All sky plate solver を実行し、対象画像のplate solver を実施します。34秒で完了し、結果は下記のとおりです。

StellaNavigator 10 を立ち上げ、画像の撮影時間を設定します。(直前に撮影した場合は現在の日時を使用すればよいと思います)

次に 写野角 → 詳細 の画面を開き望遠鏡の焦点距離およびカメラのサイズを指定します。

次に 視野 → 中心座標の指定 の画面を開き plate solve で得られた R.A. と Dec. の情報を StellaNavigator に設定しOKを押します。撮影した画像の位置が中心に表示されます。

撮影した画像を StellaNavigator のスクリーンに ドラッグドロップするとカメラの傾きとFOVが表示されます(オレンジ色の破線)

全自動化された Plate Solving

INDIベースの KStars であれば、こちらで 紹介したように astrometry.net  が含まれています。したがってすべての FOV をカバーするように Index file を追加するだけで、Local にInstall されたastrometry.net を利用できます。例えば、このようなことも KStars に組み込まれた Plate Solving を使用すれば簡単に実現できます。 

M57 (リング星雲)

明け方は、快晴で気温摂氏0度でした。 月齢13.2なので 明け方5時から撮影を開始したのですが、なぜか星が流れてしまいました。おまけに5時45分ごろには明るくなり始めてしまいL画像を5枚撮影したところで終了です。夜明け直前だったので、R,G,B 画像の露出時間も長く取れなかったせいか、色彩も鮮やかさに欠けてしまっていて完全に失敗です。それよりも像が流れてしまったほうが深刻で、原因究明する必要があります。

2/18/2019 5:00 – 5:45 リング星雲 (M57), CFP200/F800, 赤道儀 Losmandy G11, ATIK 383L+MPCC MARK3 (冷却は使用せず), ガイド QHY5II, シャッタースピード L 120sec 5枚, R 120sec 3枚, G 120sec 3枚, B 120sec 3枚. いづれもx2 ビニングモードにて撮影, ステライメージ7 にて階調補正, 撮影場所:自宅のベランダ
PHD2によるオートガイドの精度良くはありませんが星が流れるほどひどいわけではなさそうです。

2019年2月20日 追記

2日前の星が流れてしまう問題の検証を行いました。オヤジさんのご指摘通り赤道儀のガイドスピードが正しく設定されていなかったのが原因のようです。赤道儀はベランダに設置したままなので、湿度対策のために Digital Drive Board をスーパーの買い物袋で保護しています。この買い物袋は半透明なのでよく見ないと正しく設定されているかわかりません。電源投入後いつもやっていることなので、いつも通り白いボタンを1回押して G/S (Guide Speed)を 0.5X に設定したと思い込んでいました。ところが先日は誤った設定をしていたようです。昨日正しく設定されていることが確認できるよう、 インジケーターの部分のみ、透明のシートにしたので今後は大丈夫でしょう (結構安易な方法ですが・・・)

LRGBすべて撮影したかったのですが、本日は雲が多くL画像のみの撮影したところで空が明るくなってしまいました。とりあえず星が流れる問題の原因と対策ができたので良しとします。 スーパームーンは非常にきれいでしたが、このベランダからの撮影は 屋根が邪魔をして 無理なので肉眼で堪能しました。

2/20/2019 5:15 – 5:45 リング星雲 (M57), CFP200/F800, 赤道儀 Losmandy G11, ATIK 383L+MPCC MARK3 (冷却は使用せず), ガイド QHY5II, シャッタースピード L 180sec 5枚 , ステライメージ7 にて階調補正, 撮影場所:自宅のベランダ

ドライブレコーダー (前後)

天体ねたではありません。

最近毎日のようにあおり運転の事例が報道されています。我が家の車には前方用のドライブレコーダーのみが取り付けてあったのですが、後方用のドライブレコーダーを増設しました。これで運転中は両方のドライブレコーダーで 常時録画をしていることになります。家族全員これでますます安全運転を心がけるようになるはずです。

3年前に装着した現行の前方用のドライブレコーダーです。
前方用のドライブレコーダーは運転席側のAピラーの中を通して運転席下部の配電端子まで配線しています。
運転席下部に配電端子があります。今回はこの端子から分岐して後方用ドライブレコーダーの電源を後部座席上部まで配線しました。
後方用ドライブレコーダーの配線は運転席側のカーペットの下を通しています。
電源ケーブルを後方の3列目のシートの脇まで配線し、そこからはプラスチックの内装パネルの中を通して、 天井上部まで 配線しています。
電源ケーブルは天井のラバーの裏を通し、ちょうど中央部分まで敷設してあります。後方用ドライブレコーダーは 1mm のアルミ板に取り付けてあり天井の内装の部分に固定してあります。

M64 (黒眼銀河)

光害地ではなるべく天頂方向の対象物を狙ったほうが撮影には向いているので、今朝は M64 (黒眼銀河) に挑戦してみました。画面の右側にブルーの線がはいいているのは B画像を撮影中に飛行機か何かの飛行物が写ってしまったようです。 モノクロ冷却CCDは撮影枚数が多いので面倒ですが、今回は Astro Photography Tool の撮影Planを使用してみました。これまでは ATK383に付属のArtemis Capture というソフトウェアーを使用していたのですが、 APTのほうが使いやすと思います。 自動的にフィルター交換する機能も問題ないので非常に便利です。R画像のホットピクセルや周辺減光が目立ちますので、今後はダークフレームとフラットフレームの適用が次の課題です。 

2/3/2019 4:00 – 5:30 黒眼銀河 (M64), CFP200/F800, 赤道儀 Losmandy G11, ATIK 383L+MPCC MARK3 (冷却は使用せず), ガイド QHY5II, シャッタースピード L 180sec 10枚, R 180sec 5枚, G 180sec 5枚, B 180sec 3枚. いづれもx2 ビニングモードにて撮影, ステライメージ7 にて階調補正, 撮影場所:自宅のベランダ
上記画像の中心部の画像
今回使用したAPTの撮影Plan

CFP200とATIK383の組み合わせは重量があるので、ちゃんと鏡筒のバランスをとると f/130 mm のガイド鏡でもかなりの精度でガイドしてくれます。

AZ-GTi 赤道儀モード+ PHD2

AZ-GTi 赤道儀モードでPHD2によるオートガイドでM57を撮影してみました。まずはPHD2のテストです。設定方法は以前 AZ-GTi を経緯台モードでオートガイドしたことがあるので、同じ手順で行います。Windows のPCに
SynScan Pro と ASCOM Driver for SynScan App を導入し PHD2 からはSynScanMobile Telescope (ASCOM) 経由で接続します。(注意:通常のオートガイドケーブルでガイドするのではなくSynScan 経由でガイドします)

PHD2の設定画面
QHY5II+75mm Cマウントレンズによるオートガイドです。本格的な赤道儀と比べ鏡筒のバランスがいい加減なので 1sec という短めの値を指定しこまめに制御させています

鏡筒がFS-60CBでカメラが ASI294MC なので画角が広すぎて M57 はかろうじてリングが確認できる程度です。

2/2/2019 4:00-5:00 リング星雲(M57) , FS-60CB,
BORG7885 レデューサー使用, 赤道儀 AZ-GTi, ASI294-MC Pro, 180sec (2×2ビニング) x8枚コンポジット、感度 120, SIでデジタル現像後 階調補正、 撮影場所:自宅のベランダ