ATIK EFW2 ようやく帰国

3月9日に修理のためにUKに送付した ATIK EFW2 (Electronic Filter Wheel 2) が 4月29日にようやく帰国しました。UKの税関に到着してしてからATIKに送付されるまで約1ケ月かかりました。 EUでは輸入の際にも20%近い税金がかかるので、その税金を払うまでは貨物は保留されます。今回は修理のためで修理完了次第まだ返送するので課税されるのはおかしいのでは?とATIKのサポート部門の方とお話しして、税金の徴収に関して当局と交渉してもらいました。結局、ATIKのサポート部門で一旦税金をを建て替え、あとで返金されることになるとのことで税金はかからないようです。すべてATIKサポート部門のほうで処理していただき、とても感謝しております。ちなみに一時的に建て替えていただいた税金は 185 UKポンド (約27,000円) だったようです。これは今回の修理代 (50 USドル)+送料 (80 USドル) の合計の2倍の金額です (ビックリ)。

行きは日本からUKほぼ直行だったようですが、帰国はUK -> ドイツ -> 中国 -> 大阪 -> 成田 -> 神奈川 と旅行でもしたくなるようなルートだったようです。

JP EMS Item tracking history (日本 -> UK)
Date  Time Location Tracking event
4/15/2019 9:02 Norwich Depot Delivered
4/15/2019 8:41 Norwich Depot Out for delivery
4/15/2019 8:23 Norwich Depot Prepared for delivery
4/12/2019 14:04 Norwich Depot Delivery scheduled
4/12/2019 14:01 Norwich Depot Awaiting payment of customs charges
3/23/2019 7:05 Norwich Depot Awaiting payment of customs charges
3/23/2019 1:17 Norwich Depot Received at delivery depot
3/22/2019 17:38 National Hub Sorted
3/22/2019 12:59 International Hub Released from customs
3/22/2019 12:24 International Hub Revised Customs charges raised
3/19/2019 12:13 International Hub Customs charges raised
3/11/2019 13:46 International Hub Awaiting Customs clearance
3/11/2019 13:40 International Hub Arrived in the UK
3/10/2019 4:00 TOKYO INT BAG Dispatched to the UK
3/10/2019 3:59 Delivery Agent - Tokyo  Prepared for dispatch to the UK
3/9/2019 13:16 Delivery Agent - JAPAN Collected
UPS Shipment Progress  (UK -> 日本)
Date Location Activity
04/29/2019 8:00 P.M. Kanagawa, Japan Delivered
04/28/2019 8:30 P.M. Tokyo, Japan The package was transferred to a local agent and rescheduled for delivery.
04/28/2019 7:08 P.M. Tokyo, Japan Departure Scan
04/28/2019 10:48 A.M.Tokyo, Japan Import Scan
04/28/2019 8:50 A.M. Narita, Japan Departure Scan
04/27/2019 8:40 P.M. Narita, Japan Arrival Scan
04/27/2019 7:08 P.M. Osaka, Japan Departure Scan
04/27/2019 8:04 A.M. Osaka, Japan Arrival Scan
04/27/2019 3:52 A.M. Shenzhen, China Departure Scan
04/26/2019 11:48 P.M. Shenzhen, China Arrival Scan
04/26/2019 6:27 A.M. Koeln, Germany Departure Scan
04/26/2019 12:58 A.M. Koeln, Germany Arrival Scan
04/25/2019 10:42 P.M. Stansted, United Kingdom Departure Scan
04/25/2019 9:58 P.M. Stansted, United Kingdom Export Scan
04/25/2019 8:50 P.M. Stansted, United Kingdom Arrival Scan
04/25/2019 7:00 P.M. Norwich, United Kingdom Departure Scan
04/25/2019 6:02 P.M. - Your package was released by the customs agency.
04/25/2019 4:59 P.M. Norwich, United Kingdom Origin Scan
04/25/2019 3:39 P.M. - Your package is being processed at the clearance agency.
04/25/2019 3:34 P.M. Norwich, United Kingdom Pickup Scan
04/25/2019 3:22 P.M. United Kingdom Order Processed: Ready for UPS

NGC 6946 (渦巻銀河) by GS200RC 

光害地では難易度の高い NGC6946 に再度チャレンジしました。冷却CCD+フィルターで個別にLRGBを撮影したほうが有利だと今回はMono撮影です。時間短縮のためにすべて 2×2 ビニングで撮影しています。フラット処理をすると画像がひどくなるので、フラット処理なしの画像を載せておきます。周辺減光+ゴーストがひどい画像ですね。

4/28/2019 1:00-4/28/2019 4:00 渦巻銀河 (NGC6946) , GS200RC + 笠井 0.75x レデューサー (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ATIK383L, L画像 360 sec (2×2ビニング) x 9枚コンポジット, R画像、G画像、B画像 いづれも
360 sec (2×2ビニング) x 3枚コンポジット、 SIでデジタル現像後 LRGB合成, 撮影場所:自宅のベランダ

自分としては NGC6946の導入、フォーカス調整、オートガイド等はうまくいったと思っていたのですが、LRGB合成した結果は露出時間が不足で期待した画質には程遠い結果となってしまいました。フラット画像も失敗しています。また次回チャレンジです。

満月の日の撮影

ATIK 383L のフィルターホイールはようやくUKの通関を完了し無事にATIKの修理部門に到着したようですが、イースターの休日になってしまったために修理から帰ってくるのはまだ先になりそうです。ZWOから同機能の フィルターホイール が半額以下で販売されているので、とりあえず代替機として購入してみました。こちらは発注した翌日配達されたので、さっそくテストしてみましたが、全く問題ありません。最初から修理に出すよりこちらの製品を購入したほうが良かったかも・・・・

今朝ようやく晴れたのですが、満月のうえに時々強く吹く風のおかげでガイドが乱れ、撮影した画像の10枚のうち半分がガイドエラーのため没になりました。また最近は夜が明けるのも早くなり 4:30 ごろまでしか撮影できないので、L画像を撮影したところであえなく終了となってしまいました。R画像、G画像、B画像まで撮影を完了するためにはもう少し早く撮影を開始する必要があります。

4/20/2019 3:30-4/5/2019 4:30 亜鈴状星雲 (M27) , GS200RC + 0.75X レデューサー (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ATIK383L, 360 sec (1×1ビニング) x 5枚コンポジット, 撮影時に Baader L フィルター を使用、SIでデジタル現像後 階調補正後 x2 SoftBin , 撮影場所:自宅のベランダ

モノクロ画像だとつまらないので、ステライメージ8を使用して 4月5日に撮影したM27 とLRGB合成してみました。4月5日は BKP130 (13cm)で新月、今日は GS200RC (20cm) で満月。やはり重要なのは ” 空の状況 > 口径 ” ですね。

NGC 6946 (渦巻銀河) by BKP130 

昨日の横浜は一日中雨で気温も3度ぐらいの非常に寒い日だったので、何もする気がなくて、日ごろの睡眠不足の回復に努めておりました。下記の NCG 6946 は前日の明け方撮影したものですが、口径が130mm と小さいうえに黄砂、PM2.5, スギ花粉+未熟な撮影技術のおかげでしょぼい写真になってしましました。

4/9/2019 3:20-4/9/2019 4:20 渦巻銀河 (NGC6946) , BKP130 + MPCC MARK3 (摂氏2度まで冷却), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294-MC Pro, 300 sec (1×1ビニング) x 8枚コンポジット, 撮影時に IDAS LPS-V3 フィルター を使用, 感度 300, SIでデジタル現像後 階調補正, 撮影場所:自宅のベランダ

簡易Hαを使用した北アメリカ星雲

2018年 12月26日 ASI294-MC Pro 1st Light を実施した際に IDAS LPS-V3 + Fuji Film SC64 を使用した簡易 Hα フィルターで馬頭星雲と燃える木を撮影したので、今回は北アメリカ星雲 (NGC7000) とペリカン星雲 (IC5067〜5070) に挑戦してみました。

ベガを使用してピント合わせをした後、SkySafariを使用して北アメリカ星雲に鏡筒を振り向けました。

とりあえず 感度 300、露出 600 sec で撮影した JPEG 画像 を準備しPlate Solve してみました。確かに北アメリカ星雲を向いていることがわかります。

追加で 感度 300、露出 600 sec の画像を2枚撮影したのちコンポジットし画像処理をしてみましたが、北アメリが星雲は浮き上がってきませんでした。 
7/6/2014 に FS-60CB + ATIK 383L + Baader Hα 7nm を使用して 600 sec 露出するとしっかり写っていたのですが、簡易Hαではダメなようです。ATIK 383L のフィルターホイールは修理のために EMSでUK に送付したのですが1ケ月近くUKの税関で止まっているようなので、しばらくかえって来ないと思います (涙)。 

星像がおにぎりになる問題

我が家の簡易観測所は、断熱材がアルミクッションシートで外装がUVシートという安価な材料でできているので2年に一度新しいUVシートを外装に貼ることで雨漏りを防いでいます。梅雨になる前の晴れた日にメンテナンスをしておこうと思い、今回も某巨大インターネット通販から購入しました。

観測所の天井のスライド板を取り外し、BKP130を確認したところどうもガイド鏡が若干ぐらぐらしているようです。先月オートガイドを f/130mm から 5cm F4 ( f/200mm ) に交換するためにファインダー台座も合わせて交換したのですが、この際に台座の締め付けが甘かったようです。台座の交換をした際に、薄い筒がすこし凹んでいたので、あまりきつく締めないほうが良いのかと勘違いしてしまいました。おにぎり像はガイドがぶれていることが原因の可能性が出てきました。

4月2日および4月3日の画像はWebのスクリーンでは縮小されて誤魔化されてしまうのですが、等倍切り出しの画像をよく見るとガイドがうまくいっていないような像です。明るめの恒星のスパイダー像もぶれています。PHD2のグラフはいづれの日もそれほどひどくはないと思っていたのですが、実際はうまくいっていなかったようです。(画像をクリックすると拡大します)

下記の画像がガイド鏡の台座をしっかりと固定した後の4月5日の画像です。
(画像をクリックすると拡大します)

4/5/2019 3:30-4/5/2019 4:30 亜鈴状星雲 (M27) , BKP130 + MPCC MARK3 (冷却は使用せず), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294-MC Pro, 240 sec (1×1ビニング) x 10枚コンポジット, 撮影時に IDAS LPS-V3 フィルター を使用, 感度 300, SIでデジタル現像後 階調補正, 撮影場所:自宅のベランダ

下記はM27の付近の切り出し画像です 
(画像をクリックすると拡大します)

4月5日にBKP130で撮影したM27の画像はこれまでのなかで一番シャープでよく撮れています。カメラをスリーブに装着する際のガタつきの改善、ガイド鏡の改善、ピントの合わせ方の改善等々のいくつか改善の結果だと思います。コメント欄やメールでアドバイスしていただいた方に感謝いたします。ありがとうございました。 

天体写真用フルサイズ・カメラ

所有している天体撮影用のカメラで一番大きい素子は EOS Kiss X5 の APS-C サイズです。一般撮影用にSONY α7s を所有しているのですが一般撮影用として気に入っているので改造に躊躇しています。とりあえず試しに VR3X-II フィルターを購入し試してみました。下記の画像は左が Normal で、右が VR3X-II を装着した画像です。

鏡筒 FS-60CB, ISO400, シャッタースピード Normal 1/4000 sec, VR3X-II 1/250 sec となりました。日中の風景写真を見る限りEOS Kiss の Normal機と天体撮影改造機を比較したような感じなので、改造なしでも意外といけるかもしれません。次回バラ星雲のように大きめの対象物で試してみたいと思います。

SONY のマウントは内径が小さいのでケラレが心配でしたが下記の方法の接続であれば何とかなりそうです。左から BORG 5013, BORG 7000, 八仙堂 ステップダウンリング 52mm-48mm, KASAI M48 Extension 30mm, VR3X-II フィルターです。

2019年4月4日 追記

どの程度写るか取り急ぎ試してみました。FS-60CB の補正レンズとしてKASAI Field Flattener を使用しましたので、適切なバックフォーカスを確保するために KASAI M48 Extension 30mm → 10mm に交換してあります。画像チェックには SONYから提供されている Android 版 Imaging Edge Mobile と α7s を WiFiで接続しカメラをコントロールしています。テスト中感じたのはフォーカスチェックが難しいので何か良い方法を考える必要があります。四隅がほんの少しけられていますが SONYのマウントアダプターの内径に余裕がないので、この程度は仕方がないようです。

驚きなのは ISO 409600 でもそれなりに表示されるので暗い場所であれば面白いことになりそうです。まだまだカラーバランスをどうするのか課題はありますが楽しく遊べそうです。

NGC6826, M57, M27 by BKP130

気温の乱高下のせいで桜も咲くタイミングがなかなか決まらないようですが、ようやく横浜市北部でも咲き始めました。桜通りという名前の通りですが40年も経っているので、何本かは昨年の台風で傷んでしまい植え替えられています。

ガイドも正常にできていたはずですが、星が丸くなっていません。光軸調整をした際の鏡を抑えすぎてゆがみでも出ているのでしょうか。

お手軽にBKP130で撮影をしようとしたのですが、星像がまるくないようです。

4/1/2019 2:00-4/1/2019 2:30 まばたき星雲 (NGC6826) , BKP130 + MPCC MARK3 (冷却は使用せず), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294-MC Pro, 120 sec (1×1ビニング) x 10枚コンポジット, 撮影時に IDAS LPS-V3 フィルター を使用, 感度 300, SIでデジタル現像後 階調補正,
撮影場所:自宅のベランダ
600 pixel x 600 pixel 等倍切り出し の画像ですがまばたきになっていませんね。完全に失敗です
4/1/2019 2:30-4/1/2019 3:00 リング星雲 (M57) , BKP130 + MPCC MARK3 (冷却は使用せず), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294-MC Pro, 120 sec (1×1ビニング) x 10枚コンポジット, 撮影時に IDAS LPS-V3 フィルター を使用, 感度 300, SIでデジタル現像後 階調補正,
撮影場所:自宅のベランダ
星が完全に丸ではなく少しいびつになっています。
4/1/2019 3:30-4/1/2019 4:00 亜鈴状星雲 (M27) , BKP130 + MPCC MARK3 (冷却は使用せず), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294-MC Pro, 120 sec (1×1ビニング) x 10枚コンポジット, 撮影時に IDAS LPS-V3 フィルター を使用, 感度 300, SIでデジタル現像後 階調補正,
撮影場所:自宅のベランダ

2019年4月2日 追記

Kさんのコメントをヒントにカメラの傾きを修正して再度撮影し直してみました。確かに改善されています。BKP130 は2万円台で購入可能な鏡筒ですが、軽くてよく写るので気に入っています。クレイフォード・フォーカッサーも滑らかでピント合わせも非常にやり易いです。しかし接眼部のスリーブは遊びは若干 大きくガタがあります。標準は2点止めなのでカメラが傾いて装着される危険がありますので、私はM4ねじのタップを切って3点締めで固定するように改造しているので安心していました。しかし昨日は傾いたままカメラを固定してしまったようです。3つのどのねじを最初に占めれば傾きが最小限になるかわかってきましたので、次回からはこの手順のメモを鏡筒に貼り付けておくことにしました。


4/2/2019 3:00-4/2/2019 4:00 亜鈴状星雲 (M27) , BKP130 + MPCC MARK3 (冷却は使用せず), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294-MC Pro, 180 sec (1×1ビニング) x 10枚コンポジット, 撮影時に IDAS LPS-V3 フィルター を使用, 感度 300, SIでデジタル現像後 階調補正,
撮影場所:自宅のベランダ

2019年4月3日 追記

しつこい性格なのか星像が丸くならない問題に引っかかっています。

案1.2インチ延長筒を継ぎ足してぎりぎりまで延ばしてガタの度合いを低減させる
案2.48mm ではなく49mmリングを使用してがたつきを抑える

この2案はいづれもカメラをスリーブにまっすぐ入れガタをなくすという有効な解決策となならず、結局オヤジさんからのアドバイスが最も簡単で有効な方法のようです (鏡筒を真下に向けてカメラ上からまっすぐに挿入しねじ止めする)。 反射望遠鏡の場合は鏡筒は横たわった状態になるのですがそれでも私のレベルでは十分です。あとはただひたすら練習するのみ!

4/3/2019 3:50-4/3/2019 4:30 亜鈴状星雲 (M27) , BKP130 + MPCC MARK3 (冷却は使用せず), 赤道儀 Losmandy G11, ASI294-MC Pro, 240 sec (1×1ビニング) x 8枚コンポジット, 撮影時に IDAS LPS-V3 フィルター を使用, 感度 300, SIでデジタル現像後 階調補正,
撮影場所:自宅のベランダ